2010年06月11日

<被爆2世>広島に13万人 初の実数推定 広大名誉教授ら報告(毎日新聞)

 広島原爆の被爆者の子ども(被爆2世)で広島県内に居住する人数が、13万〜13万5000人と推定されることが、鎌田七男・広島大名誉教授(元広島大原爆放射能医学研究所長)らの研究で分かった。6日に長崎市であった原子爆弾後障害研究会で報告された。これまで被爆2世の明確な人数は出ておらず、鎌田名誉教授は「被爆2世の実態把握は、すべての研究の足がかりとなる」と話している。

 算出には、旧厚生省の「原子爆弾被爆者実態調査」を基にして82年に作成された被爆者約29万人のリストと、広島県と広島市が73、74年、県内の被爆者約17万人に実施した「被爆者とその家族の調査」のリストを使用。二つのリストを照合した結果、両親あるいは片親が被爆者で、46年5月〜73年12月末に生まれた子どもは11万9331人だった。

 さらに、女性の出産適齢期や出生率、74年以降に被爆者健康手帳を取得した人数などの条件を加味し、これまでに生まれた被爆2世の実数を推定した。

 日米共同研究機関「放射線影響研究所」(広島市)は、原爆放射線が被爆2世の健康にどう影響するか研究を進めているが、これまでに遺伝的影響は確認されていない。「全国被爆二世団体連絡協議会」は、被爆2世への医療措置などを被爆者援護法に盛り込むよう国に求めているが、国側は「遺伝的影響は認められていない」として援護法の対象にせず、被爆2世の実態調査も実施していない。

 鎌田名誉教授は「被爆2世は原爆被害の実態の一部。これまで概数は諸説あったが、事実を明らかにしなければいけない」と研究の意義を話している。【井上梢】

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2010年05月29日

<糖尿病>学会が新診断基準決める 確実に早期発見しやすく(毎日新聞)

 日本糖尿病学会(門脇孝理事長)は27日、岡山市内で総会を開き、糖尿病の新診断基準を決めた。従来の血糖値による診断に加え、過去1〜2カ月の平均的な血糖状態を示すヘモグロビンA1c(HbA1c)を取り入れる。確実に早期発見しやすくなり、糖尿病や合併症の減少が期待できるという。7月1日から適用する。

 新基準を検討した委員会の清野裕・委員長は「早期介入で合併症を防ぎたい」と語った。

 学会によると、診断基準の改定は99年以来11年ぶり。糖尿病患者は07年の調査で国内に約890万人いるとされ、早期の診断や治療を目指して診断基準を見直した。新基準では、慢性的な血糖状態を反映するHbA1cを補助的役割から格上げした。血糖値の基準値は変わらないがHbA1cの基準値は厳しくなった。検査は併用し、いずれも基準値を超えた場合に糖尿病と診断される。

 また、HbA1cの数値を国際基準に合わせる方針も確認された。7月1日から国際学会の発表などで新しい基準を使用する。

【椋田佳代】

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2010年05月27日

豪華施設、有価証券…裕福な仕分け対象公益法人(読売新聞)

 20日から始まる政府の「事業仕分け」第2弾の“後半戦”で対象となる67の公益法人が、総額6717億円に上る財産を保有していることが、読売新聞の集計でわかった。

 300室の宿泊室を持つ研修施設などの不動産を抱え込む法人も目立ち、1法人あたりの保有財産は100億円を超える。ただ、仕分け人が検討するのは、公益法人が実施する個別の事業にとどまるため、25日まで4日間の日程で、莫大(ばくだい)な財産にメスが入るかどうかは微妙だ。

 今回の仕分け対象は70法人で、読売新聞は、特別民間法人3法人を除く67の公益法人の財務諸表を調べた。各法人が保有している土地や建物、預金などの総額は2008年度末に6717億6482万円で、13の法人で財産が100億円を超えていた。

 中でも、総務省所管の「全国市町村研修財団」は1036億円と最も財産が多く、千葉市と大津市に、全国の市町村職員の研修施設2棟(土地・建物で134億円)を保有。千葉市の施設には300人収容の講堂やインターネット回線付きの宿泊室が350室あり、テニスコートとグラウンドも併設されている。300の宿泊室がある大津市の施設と合わせた年間利用者は約1万人。担当者は「特別豪華とは思わない」と話すが、テニスコートは見直すとしている。

 農林水産省所管の「日本森林林業振興会」は財産が65億円にとどまるものの、東京都文京区後楽の本部ビル(地上6階、地下1階)には、同省所管の別の公益法人や業界団体など10以上の事務所が入居。国土交通省所管の「河川環境管理財団」は、電力会社やゴルフ場などからの寄付金を原資に、281億円分の有価証券を保有していた。

 公益法人は税制上の優遇措置があり、過剰な資産を持つことは不適切とされるが、国の機関とは異なり、事業仕分けでも財産を国に納めさせることはできない。

 五十嵐敬喜・法政大教授(公共事業論)は「税制の優遇があり、補助金も受ける公益法人に財産がたまるのは当然。その財産をどう扱うのか、事業仕分けだけでは限界がある。国会で、過剰な財産は国庫に納めさせるなどの仕組みを作ることが必要ではないか」と話している。

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